趣味のソムリエ

クリエイティブプロデューサーの人生を豊かにする趣味の話

「海や川で事故に合わない為に」 必ず覚えておきたい事。特に子供は本当に要注意!

今回のテーマは「水の事故」である。
梅雨も短く、既にもう夏本番な感じで、
これから川や海でいろんな方が
水のレジャーを楽しまれる事と思うが、

きちんと「リスク」も把握してから遊んでほしい!

と僕は毎年、悲しいニュースを聞きながら
海を愛するものとして、本気で思っている。

「水難事故の死亡率は約50%と交通事故よりはるかに高い」

からだ。

僕はサーフィンは四半世紀以上やっている、
いわゆる海のベテランである。
海の、特に海岸線近くに関しては、かなり知識がある。

毎年、このぐらいの季節から

「海や川の事故が多くなる」

なので、知っている人も知らない人も、
今一度、水での遊びに関しては、
身を引き締めて欲しいと思うのだ。
特に子供がいる場合はなおさらである。

サーファーの間だと、大体、台風が一発きたら、
1~2名ぐらいは亡くなるのはざらだ。

何年か前に、湘南鵠沼海岸で大学生の集団が、
レンタルでサーフィンをしていたらしい、
僕らサーファーではそれほど高い波ではなかったが、
うねりは台風が残したうねりで、少々パワーはあった。

その大学生の集団が、友達が一人いない事に気がついた。
サーフィンはレンタルで、
リーシュ(サーフィンの板との命綱)も付けているし、
ボードもあるはずなので、溺れるわけはないはずなのだ。

しかし、

その大学生の男の子は見つからなかった。

大体、海の事故が起きた時には
ヘリコプターが海岸線近くでホバリングをしている。
その時、僕も海に入っていたのだが、
サーファー仲間と、

「また、誰か溺れたか??」

と話していた。
そのぐらいこのGW~夏場の季節には、
水難事故が多発する。

だが、残念だが、ヘリコプターでの捜索が出た時点で、
大抵の場合は手遅れな事が多い。。

この時の大学生も結局、
最終的に見つかったのか、見つからなかったかは分からないが、
駐車場の仲のいいおじさんに聞いた時には、

「毎日、毎日、その大学生の男の子の母親が来ていて、
 痛々しくて仕方がない」

と話していた。

ボードがあって、尚且つリーシュもあって、
上がってこないというのは本当に、
不可思議であったが、
(近くにテトラポットがある場合は、
 その間に引っかかって上がって来ない事もあるが、
 湘南鵠沼海岸にはそういう人口物はない)
海というのはそういう事も起こりえるという事である。

山登と一緒で、
海も天候次第、波次第では、
本当に命の危険にさらされるのだ。

そのぐらい

「水というのは大変危険なのだ」

自然を舐めてはいけない。

その事を理解してから、遊んで頂きたい。

まず、海と川だが、
僕のイメージ的には川の方が怖い。

それは海だと下記する海流を把握しておけば、
海上でも岸への帰り途を
探す事は可能だが、

川は上流から下流に向かって流れが一直線である。

だから、一度、流れにつかまってしまうと正直、

「自力で岸に這い上がることは、
 運任せに近い」

川での遊びに関してはやはり何よりも

「無茶をしないこと」

だ。

特に最近はゲリラ豪雨等でいきなり水流が増す場合がある。

川も海もそうだが、天気を確認するという事も必要不可欠だ。

特に川に関しては山と一緒で、
状況が急変しやすいから、気をつけるべきである。

また、川面がいくら平坦に見えても
過信してむやみやたらに泳がない事である。

川面はいくら穏やかでも水の中では
流れが速く、足をすくわれるケースがあるからだ。

一旦その早い流れに乗ってしまうと、
人の力でその流れから抜け出る事はかなり難しい。

とにかく、川でむやみに泳がない事。

入っても足首までにしておいて欲しい。

もちろん、地元の人等、ガイドが付き添っていて、
川底の状況や流れ等を把握しており、
状況を把握して指示している場合なら、
安全を期して泳いだり、飛び込んだりする事は可能だが、
くれぐれも友達と一緒にバーベキューをやって、
酒を飲んだ状態で水に飛び込む事は絶対に避けて欲しい。

特に子供は必ず

「ライフジャケットの着用は必須」

だと明記しおこう。

子供は目を離したスキに一瞬でいなくなる。

「死亡事故の半数は保護者や監督する大人から20メートル以内で発生」
 
しているというデータもでている。

初めはみんな溺れていると思っていなかったという人もいるほどだ。
遊んでいると思ったら、次の瞬間には溺れていて、
助けに入った大人等も一緒に溺れてしまうとうケースも後をたたない。

とにかく、子供にはライフジャケットを!
これは鉄則だと考えてほしい。

さて、海に関しての事故だが、

「離岸流」という岸から沖に流れる流れがある。

当たり前の事だが、

「寄せては返す波」

という事は、
寄せてきた波(海水)は返す波(海に帰る)になる。

それが離岸流だ。

離岸流とは文字通り岸からは離れていく流れである。

大体、溺れる人や沖に流されてしまう海水浴客は
この離岸流に乗ってしまっているケースが大多数だ。

一度、この離岸流に乗ってしまったら、
その離岸流に逆らって岸に泳いで戻ろうとする事は

「不可能である」

この離岸流は秒速2mあるのだ。

基本、逆らって戻ろうなんて無理だ。

まず、状況としては沖に向かって泳いでいたり、
サーフィンやボディボード等で向かう。

そしてある程度行った所で振り返ると、
思ったよりも沖に流されてしまった事に気づくのだ。
そこで急速に恐怖を感じ
必死で岸に戻ろうとする。

しかし、一向に岸が近付いてこない。

恐怖でパニックになり、更にがむしゃらに泳いだりするのだが、
体力が尽きて溺れる。

というのが溺れるプロセスの一般的な流れだろう。

ここでポイントだが、この

「溺れる段階で助けを呼ぼうとしても、
 手を振ったり、大声を出したりは無理」

だと肝に銘じておこう。

既に溺れ初めている状況だと、
口に水が入っていたら叫べない。
更に、溺れている人はなんとか顔を上げようと、
もがくため、基本は水を下にかこうと必死になる。
なので、手を上げるなんて余裕はない。

更に波もあるのだ。
溺れている状況では、近くに人がいても
気がつかないほどだ。
本当に溺れるというのは静かに終わる。

そんな状況を回避する為に、
ここでポイントがいくつかあるので下記すると、

1、沖に流されたと思ってもパニックにならない。

  沖に流されて更に岸に戻ろうとしても
  戻れないと

  「異常に恐怖を感じる」

  ものだ。

  僕も過去台風の時のサーフィンで恐怖を
  感じた事が何度もあった。

  しかし、そこは冷静になる様にとにかく気持ちを
  落ち着ける。

  気持ちが焦ると冷静な判断もできないし、
  がむしゃらに泳いだりしても体力が消耗し、
  更なる危機に自分を陥れるだけだからだ。

2、必ず岸と並行に泳ぎ、白波(スープ)が立っている所を目指す。

  これも海を知らない人だと分かっていない人が
  ほとんどなので、余計、溺れる原因になってしまうのだが、
  流された沖から岸に向かって
  まっすぐに帰ってはいけない。
  それは

  「そのまっすぐの方向は沖へ流されているのだから、
   離岸流の可能性が高い」

  からである。

  当たり前なのだが、離岸流に向かって泳いでも 
  一向に岸なんて近づいてこない。
 
  また、これも焦っている時にはついつい
  
  「海面が静かな所を目指して岸に向かって
   泳いでしまう」

  のだが、これも大きな間違いだ。

  海面が平坦な所は=海底が深い

  という事である。

  離岸流の断面図があれば分かりやすいのだが、
  基本その深い所から、沖に向かう流れが発生するのだ、
  これは「水は深きに流れる」という自然現象そのままの話だ。

  なので、海面が平坦な所は離岸流的な
  沖への流れの可能性が高い。

  ここがポイントなのでよく覚えて欲しいが

  「まず海で流された!と思ったら冷静になり、
 
   必ず岸と並行に泳ぐこと」

  そのまま真っすぐ泳いで帰ろうとしても、
  離岸流に逆らっている可能性が高いからだ。
  また、

  「海面は白波(スープ)が立っている所を
   目指して泳ぐ事」

  もしくは波が崩れていたり立っている所を目座すのだ。

  そこは「岸に向かう流れ」だからである。

  ついつい人間は平らな海面の方を目指してしまうのだが、
  逆なのだ

  「波や白波が体を岸に押し流してくれるのだ」

  これを覚えておけば沖に流された時に冷静になれる。

3、子供は波が小さかろうが何だろうが絶対に目を離さない事!!!


  更に泳ぎが達者だと言っても、
  基本はライフジャケットを付ける事!

  海は上記の様に波が小さかろうが

  「離岸流」があるのだ。

  また、海面は一面平坦だが、海底はいきなり深くなったり、
  流れが速い所がある。

  なので、

  「絶対に子供からは目を離さない事!!」

  だ。

  僕は毎年、子供の事故を聞くたびに本当に悲しくなる。
  大抵は防ぐことができる事故なのだ。

昔、伊豆の白浜海水浴場でいきなり3歳ぐらいの男の子に
足にしがみつかれ

「助けて!!!!」

と言われた事がある。

僕は普通に立っていて、水深は腰ぐらいの場所だ。
なのに、なんと腰ぐらいの海の中で溺れていたのだ。

それも回りは夏の海水浴客でごった返している状況でだ。
それでも海の中では危険が忍び寄る。

その3歳ぐらいの子供を僕はスグに抱き上げて、

「大丈夫か?お母さんはどこにいる?」

と聞いたのだ。

当たり前だが、その男の子は泣きそうな顔で、

「ママァ!!!!!!」

と声を挙げて探した。

僕も回りをきょろきょろしたら、
程なくその男の子の母親らしき人が見つけてきたのだ。

その人に

「この子溺れていましたよ。危ないですよ気をつけてください!」

と言ったのだが、

僕に「ありがとうございます」と
言うなり、さっと子供の手をひっぱりなんと、

子供をしかり付けたのだ。。。。。。。

僕はその時

目を離したらから、 
 その子が溺れてたんだ!」


と叫びたい気分になった。

下手したら本当にその子は溺れていたのに、、

このケースの場合の様に、
水の事故の場合、本当に一瞬目を離した隙に子供が溺れる。

本当に波に飲まれたら一瞬だ。
水深が腰でも小さい子供は溺れる危険があるのだ。

何度も言うが、

絶対に子供から目を離さないこと。
小さい子供はライフジャケットを必ず付ける事。

また、特に若い人達は、
絶対に泥酔して海には入らないこと!!

僕の友達も昔、海で溺れて亡くなったのだ。

その友人は心臓が悪かったのだが、発作で本当に水深1mにも
満たない所で、石にしがみついている所を発見されたのだが、
助からなかった。。。。。

水死事故は、だまされたのように静かに発生し、
発見された時には遅いのだ。

海は楽しい、僕もサーフィンは人生の一部である。

だからこそ、みんなにも気をつけて欲しい。

もう夏本番である。

ちょっとした不注意が最悪の事故つながるが、
未然に防げる事故は沢山ある。
特に水の事故に関しては。

是非、気をつけて水のレジャーを楽しんでもらいたいものである。

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